2016年12月31日土曜日

個人的2016マンガベスト10

さっそく2016年の個人的マンガランキング・ベスト10を発表します。
レギュレーション的なものは前記事をご参照ください。
2016年1月1日~12月31日の期間に、単行本が発売された作品が対象です。


10位:『喝 風太郎!!』5巻 本宮ひろ志
喝 風太郎!! 5 (ヤングジャンプコミックス)
マンガとしてのピークは1巻。坊主が板切れ一枚で隕石を回避させ、地球滅亡の危機を救うスゴさにやられてしまったが、その後は作者もどう物語を展開するのがいいか迷っている様子がアリアリと見えて、「あ、(作者が)飽きたな」と「いつもの本宮節」と思っていたら、前巻までに歴代の本宮マンガの主人公が続々と出てくる「スーパー本宮ひろ志大戦」に。
この5巻では明らかに作者自身が練りきれていない「光の組織と闇の組織」が出てきて、どう収拾をつけるのかと思って見守っていたら、神様が出てきた。そして火山の噴火を説得で止め、渋谷のスクランブル交差点から空を歩いていく。まるで生前の三沢光晴が川田利明を相手に放ったタイガー・スープレックスのような、豪快な投げっぱなしである。本宮ひろ志がここまでファンタジー色の強い内容に寄るのは……まあ、『天地を喰らう』とか『夢幻の如く』とかほかにもあるけれど、現代をテーマにした作品では珍しい。

9位:『コオリオニ』上下巻 梶本レイカ
コオリオニ(上) (BABYコミックス)
90年代の北海道警の違法捜査が題材。今年6月には同じ事件を題材にした映画『日本で一番悪い奴ら』も公開された。
『コオリオニ』は潜入捜査の刑事とヤクザのBLものになっている。BLに関しては自分はアンテナが立ってないので、「ジャンル物として担うべき役割」での達成度がどの程度なのか、判断しかねる。そのため単純に「物語る力」の才能だけでの評価。BLを見る目があれば、もっと上の順位にしたかもしれない。そのため自分がちゃんとこの作家の作品を評価できるのは、「ゴーゴーバンチ」(新潮社)で連載を開始した『悪魔を憐れむ歌』から、ということになる。

8位:『傘寿まり子』1巻 おざわゆき
傘寿まり子(1) (BE・LOVEコミックス)
マンガのすごさとは、一言で言えば「多様性」に尽きると思う。世界を救う冒険活劇があれば、ファミレスでダベるだけのコメディがあったっていい。いろいろな職業や業界が舞台になることもあれば、未来や過去を題材にしたっていい。やはり「なんでもOK」こそがマンガの最大の魅力だと思う。
そこへいくと『傘寿まり子』は、主人公・まり子は80歳の女性作家で曾孫持ちだ。第1話では、まり子の友人が家族と同居していながら孤独死してしまう。「そんな1話があるか!」とツッコみたくなるくらいセンセーショナルな冒頭だ。そしてまり子は家を出て、ネカフェを体験し……。これを女性誌の『BE・LOVE』でやるのだからすごい。
これ、主人公が10代とか20代だったら、ゼロ年代初頭に大流行した紋切り型の「自分探し」に堕するのに、主人公が傘寿の高齢者だから、まったく別の位相が生まれる。こういう内容をノンフィクションではなく、フィクションとして描くことに意義がある。

7位:『アダムとイブ』1巻 原作:山本英夫、作画:池上遼一
アダムとイブ 1 (ビッグコミックス)
透明人間と「匂い」で対峙するところに面白みがある。透明人間と匂い。紙面には載らないものを、どう表現するか。ネーム力と画力が試されるような意欲作。池上遼一の画力があればこそ、の作品である。
しかし池上遼一の画力は、ポートレート的な一枚絵としての美しさであり、マンガ的な動きを表現する動的な重心移動の絵ではない。それゆえ絵がリアルなのに、どこかシュールで、ギャグっぽくなることもあり、それをパロディ的に応用したギャグマンガが『魁!!クロマティ高校』(野中英次)だった。本作は作者の当人がそれについて自覚的であるフシが随所に散見するところも面白い。

6位:『昭和元禄落語心中』10巻 雲田はるこ
昭和元禄落語心中(10)特装版<完> (プレミアムKC BE LOVE)
落語家が落語を演じるシーンを描く、ということに深く感動した。落語を題材にした従来のマンガ作品は、高座のシーンになると、登場人物が江戸時代の町人姿にコスプレした「再現ドラマ」を展開することが多かったが、本作は高座の上での落語家の所作を丁寧に描く。その演出方法から、師匠と弟子の関係性を読み取ることができるし、また「受け継がれる物語」というテーマ性が織り込まれている。このように技法とテーマを同期させているので、物語が多層的になり、各コマがより味わい深いものになっている。

5位:『レイリ』1巻 原作:岩明均、作画:室井大資
レイリ 1 (少年チャンピオン・コミックス エクストラ)
舞台は戦国時代。家族を武士に殺された少女が、復讐を誓い、剣の腕を磨く。死にたがりの少女のほの暗い情緒的な描写の1巻、環境が変わって一気に視界が開けていくさまが手に取るようにわかる2巻。1、2巻同時発売は正解。
ふとした所作や表情から感情の推移が読み取れる、その演出力は卓越している。言葉で説明する以上のものを絵と演出で表現している

4位:『なぎさにて』2巻 新井秀樹
なぎさにて 2 (ビッグコミックス)
新井秀樹の描く終末世界。ネビル・シュートの小説(および映画)『渚にて』は、核戦争後で北半球が滅亡した後の世界が舞台となる。オーストラリアでは平穏な日常を過ごしていたが、放射能の汚染は徐々に南半球に迫ってきて、滅亡までの猶予をどのように過ごすのか、人々は選択を迫られることに。
本作『なぎさにて』では、2011年に南アフリカのケープタウンをはじめとして世界各地に不思議な巨木が生え始める。木の種がはじけると、その下の生物は絶滅してしまうので、人類は否が応にも終末を意識しながら生きることになる。家族や社会のあいだに温存されていた欺瞞が表出していくさまに、新井秀樹作品らしさを感じる。3.11直後の感情を、まざまざと思い起こさせる

3位:『弟の夫』3巻 田亀源五郎
弟の夫 : 3 (アクションコミックス)
昨年はLGBTに関して世界的に容認していく動きが広まっていた(アメリカで同性婚は合憲と判断、日本でも渋谷区や世田谷区で同性パートナーシップ認定など)が、今年はその反動か、アンチ・ポリコレが大きな動きに。いまあらためてLGBTの問題を見直すべきタイミングだが、政治的イシューとして“勉強”するのは、非当事者にとってはなかなか大変なこと。
本作はフィクションとして、説明臭いところがなく、物語を楽しみながらLGBTに関する問題をステップバイステップで考えていける秀作。1、2巻が「入門編」とすれば、いよいよ3巻は「中級編」といった感じ。圧倒的にネームが少なく、絵と演出だけで見せるのに、なぜこれだけ感情を動かされるのか。この手練れ感はすごい。ほのぼのとした語り口の下に、「世界を変えよう」という情熱がある。

2位:『戦国自衛隊』3巻 原作:半村良、作画:森秀樹
戦国自衛隊 3 (SPコミックス)
かつて千葉真一がやたら脱いでいた角川映画版『戦国自衛隊』は原作小説に忠実なストーリーで、川中島の戦い直前あたりの長尾家に自衛隊がタイムスリップする物語だった。やがて武田家を制して上洛した伊庭三尉は、その世界に信長が存在せず、かわりに自分たちが本能寺で討たれて「歴史通り」になるエンディングを迎えるのだが、本作は「自衛隊が戦国時代にタイムスリップ」という基本設定以外はすべてオリジナル。
まず『七人の侍』風に農村を救うために行動するのだが、そこで恐竜のラプトルが登場。この3巻では、1巻以来、行方知れずになっていた恐竜ラプトルが、武士道に目覚めていく
歴史劇画の保守本流・森秀樹にとっては、400年前の戦国時代も、800万年前の恐竜も同じ歴史モノという括りなのかと驚愕。自衛隊の不戦の思想を、信長が墨家思想と絡めた解釈をしたり、『敦盛』を妙に改変したり、見どころはたくさん。あらためてマンガは自由だと思わされた。

1位:『キン肉マン』57巻 ゆでたまご
キン肉マン 57 (ジャンプコミックス)
現在「週刊プレイボーイ web comic」で連載中の新シリーズの『キン肉マン』が1位。
従来の『キン肉マン』では、正義超人、悪魔超人、完璧超人という三属性は、現実のプロレス世界における「団体対抗戦」を成り立たせるためのギミックとして機能していた。そのため、バッファローマンやネプチューンマンがヒール(悪役)から“ベビーターン”するのもあり得た。
しかし、完璧超人始祖のザ・マン(超人閻魔)が完璧超人の領袖、ゴールドマン(悪魔将軍)が悪魔超人の祖、シルバーマンが正義超人とキン肉族の祖であることが判明し、三属性とは単なるカテゴライズではなく、イデオロギーであることが明確になった。
これにより、“ベビーターン”や“ヒールターン”は気軽には済まなくなり、いままで信じていたイデオロギーを変えることを意味するようになった。それは強要できるものではなく、受容しようにも多大な苦痛が伴うので、当然のように激しい抵抗が生じる。試合を通じて「棄教」と「改宗」のステップを経なければ、“ベビーターン”や“ヒールターン”が成り立たないリアリティレベルに突入してしまったのである。であればこそ、本シリーズにおける試合は、これまで以上に激しくなっているのだ。
『キン肉マン』は、ファーストシーズンの直後の続編世界を描いていながら、いまや完全に「少年マンガ」の延長線上にはいない。
多くの続編マンガが、かつてのファンに対する「オヤジ接待」に留まっているのに対し(もちろんそれはそれで面白いし需要もあるのだが)、この『キン肉マン』完璧・無量大数編以降は、その「オヤジ接待」的な要素を前半部で満たしておきながら、マンガ本編自体をネクスト・ステージに押し上げている点が特筆に値する。もちろん、中井先生のグレードアップしまくった画力があればこそ、このリアリティレベルを支えているのは間違いない。

2016年を振り返って

年末なので、今年読んだマンガのベスト10なんぞをやってみようかな、と。
「このマンガがすごい!WEB」では毎月のランキングに参加しているし、本誌『このマンガがすごい! 2017』でもオトコ編でベスト5(+オンナ編から1作品)を選んでいるのですが、どちらも「できるだけ1巻や巻数の少ない作品を重視する」という縛りをもうけています。
「マンガは初速の売り上げで連載継続やコミックス発行の可否が判断される」のは、是々非々としてではなく、厳然たる事実としてあるので、作者や読者の望む形でラストまで続いてもらうためにも、メディアでマンガを勧める場合には、前述のルールを自分に課しているワケです。
そのため新人やキャリアの浅い作家を優先する傾向もあります。

では、そのルールを抜きにして、純粋に自分の好きな作品のベスト10を決めてみようと思います。
「このマンガがすごい!」では、「好き/嫌い」とか「面白い!」よりも、「すごい!」という基準を重視して選ぶので、そのあたりも個人的ベスト10とはまた変わってくると思います。

その前に今年を振り返る意味で、今年「このマンガがすごい!WEB」で自分が何に投票してきたのかをおさらいします。ちなみにWEBでは、投票段階ではオトコ編とオンナ編で分かれていません。どちらにも投票できます。そして、投票結果からオトコ編とオンナ編に振り分けて発表しているようですね。あと本誌では5作品(+1)を選びますが、WEBでは3作品までです。

1月
1位:『百貨店ワルツ』
2位:『ブシメシ!』
3位:『弟の夫』 2巻

2月
1位:『兎が二匹』 1巻
2位:『推しが武道館いってくれたら死ぬ』 1巻
3位:『アンゴルモア』 5巻

3月
1位:『コロコロ創刊伝説』
2位:『葬送のリミット』 1巻
3位:『惑わない星』 1巻

4月
1位:『なぎさにて』 2巻
2位:『白暮のクロニクル』 8巻
3位:『ふんばれ、がんばれ、ギランバレー!』

5月
1位:『亜人』 8巻
2位:『兎が二匹』 2巻
3位:『ヒュプノス』

6月
1位:『戦国自衛隊』 3巻
2位:『不良のはらわた』 1巻
3位:『サイケまたしても』 5巻

7月
1位:『双亡亭壊すべし』 1巻
2位:『ランド』 3巻
3位:『働かないふたり』 8巻

8月
1位:『星間ブリッジ』 1巻
2位:『中川いさみのマンガ家再入門』
3位:『チェイサー』 4巻

9月
1位:『昭和元禄落語心中』 10巻
2位:『悟りパパ』 1巻
3位:『放課後カタストロフィ』 3巻

10月
1位:『弟の夫』 3巻
2位:『亜人』 9巻
3位:『ファイアパンチ』 2巻

11月
1位:『空挺ドラゴンズ』 1巻
2位:『レイリ』 1、2巻
3位:『傘寿まり子』 1巻

12月
※1月下旬にWEB上で発表(現在締め切り前)


11カ月(合計33作品)中、第1巻もしくは読切単巻は17作品で約52%。
なお、2回以上選んだ作品は『弟の夫』『亜人』『兎が二匹』。
といったわけでランキングは……、長くなったので次の記事に。

2016年12月25日日曜日

コミケC91の告知

コミックマーケット91に参加します。
12月31日、土曜日(三日目)
東V-32a
サークル名「ヴァイタルエリア」です。

新刊は無理でしたが、既刊とフリーペーパーを持っていきます。
評論ブースはのんびりしたものなので、ゆっくりと話でもしに来てください。

2016年12月10日土曜日

『このマンガがすごい!2017』の結果に思うこと

今年も『このマンガがすごい!』本誌が発売されました。
オトコ編1位は『中間管理録トネガワ』、オンナ編1位は『金の国 水の国』です。
例年同様、オトコ編1位の巻頭インタビュー、レビュー(『兎が二匹』)や特集記事を担当し、アンケートでの投票に参加しました。

とにかく今年のオトコ編の印象は、「本命不在」の一語に尽きます。
ちょっとそのあたりの事情について。

『このマンガがすごい!』の投票レギュレーションは、「前年10月1日から今年9月30日までの期間に単行本が発売された作品」であること。これは毎年同じです。
「すごい!」と思ったのであれば、『ONE PIECE』や『こち亀』に投票しても構わないのですが、『このマンガがすごい!』は毎年刊行される年度版である点が投票者の心理に影響を及ぼします。
その結果として、
・期間内に1巻が出た新作
・期間内に完結した作品
のいずれかがランキング上位に浮上しやすい傾向にあります。
過去の例でいえば、前者は『進撃の巨人』(11年1位)や『ダンジョン飯』(16年1位)、後者は『ちーちゃんはちょっと足りない』(15年オンナ編1位)や『黒博物館 ゴースト アンド レディ』(16年3位)が挙げられます。

前者は青田買い的な意味もありますが、とかくマンガ業界は「(単行本が)売れないと続きが出せない(≒打ち切られてしまう)」ので、どうにか多くの人に注目してもらって「作者と読者が納得する形で最後まで完走してもらいたい」という願いが込められた投票行動だと考えられます。今年のランキングでは、1位、2位、3位、5位の作品がこれに該当します。
一方の後者は、投票できる最後のタイミングであり、「この名作が世にあまり知られることなく埋もれてしまうのは惜しい」という、使命感のようなものが込められているのでしょう。今年のランキングでは4位の作品がこれに該当します。なお、現在、映画が公開中の『この世界の片隅に』も、最終3巻が2010年のオトコ編で11位に入っていました。
投票方式と年度版というレギュレーションによって、アンケート回答者には上記のような内的動機が介在するのが、『このマンガがすごい!』本誌の傾向です。
すでに評価の定まった作品は敬遠されがちなのです。
いうなれば「応援馬券」ですね。

そして今年に関しては、マンガ好きのあいだで支持されたのは、前年と同様に『ダンジョン飯』と『ゴールデンカムイ』だったような印象を受けていました。どちらも「このマンガがすごい!WEB」の月間ランキングで1位を取ったことが、その証左といえるでしょう。
しかし、『ダンジョン飯』は前年に1位、『ゴールデンカムイ』はマンガ大賞を受賞しており、「すでに評価の定まった作品」と判断されたとしてもおかしくありません。
ゆえに今年のオトコ編は「本命不在」であったと考えられます。
この状況だと、何が1位になっても不思議ではない半面、何が1位になっても不満に思う人はいるかもしれません。

事実、今年のオトコ編の各作品の獲得ポイント数を見れば、上位はほとんど差がないことがわかるはずです。
では、そのわずかな差を分けた要因とはなんでしょう。

『このマンガがすごい!』の投票アンケートは1~5位までを任意に選ぶもの。1位は10ポイント、2位は9ポイント、3位は8ポイント、4位は7ポイント、5位は6ポイントとし、それとは別にもう一方のカテゴリ(オトコ編とオンナ編)から1作品選べます(5ポイント)
その集計の結果がランキングとして反映されるわけですが、アンケート回答者が何に投じたのかは、すべて誌面に掲載されています。
これを見ていくと、じつは『トネガワ』を1位に推している回答者は、あまり多くはいません
そしてここ数年は、書店からの票がランキングに大きな影響を及ぼしていましたが、こちらでも1位は獲得できず(1位は『私の少年』56ポイント、『トネガワ』は3位で32ポイント)。

つまり「個人的な1位は別にあるけど、面白かったから3~5位に入れた」との投票行動の集積結果が、「本命不在」の状況とあいまって、『トネガワ』1位に結びついたと考えられます。こういうことがあるのも、アンケート集計によるランキングならでは、でしょうね。
そこから予想できる読者の反応としては、「面白いは面白いけど、まさか1位になるとは……」といった驚き(や反発)ではないでしょうか。

そもそも『このマンガがすごい!』は、権威のある賞ではなく、ただの集計結果にすぎないと思っています。よく勘違いされますが、『このマンガがすごい!』の1位は「大賞」ではありません。あくまで「集計結果の1位」なんですね。1位以外の作品についても、みんなでワイワイと話すことができればいいんじゃないかな、と個人的には思っています。
まあ、『トネガワ』は、「このマンガ大賞」は選ばないように思うので……。
あちらは8巻まで刊行されている作品が対象となるので、「このマンガがすごい!」ほど青田買いの傾向は強くない印象を受けます。
年末は「このマンガがすごい!」、年度末は「マンガ大賞」と、お互いに住み分けて、どちらも盛り上がればいいなと思っています。
『トネガワ』はインパクトがあるからバズられがちですが、オンナ編1位の『金の国 水の国』も良作なので、オススメですよ。

このマンガがすごい! 2017
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中間管理録トネガワ(4) (ヤンマガKCスペシャル)
福本 伸行 三好 智樹 橋本 智広
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2016年10月24日月曜日

映画『マジカル・ガール』




白血病で余命いくばくもない少女の「最後の願い」をかなえるために、父が金策に東奔西走する。すべては少女の「『魔法少女ユキコ』の衣装が着たい」という無垢な願いをかなえるためだが、非合法なやり方に手を出し……。

魔性の女と出会い、堕ちていく「ファム・ファタール」もの。
スペイン人監督のカルロス・ベルムトは日本の文化に詳しく、そのため日本のアニメの魔法少女シリーズがモチーフとなっている。作中では長山洋子の『春はSA・RA・SA・RA』が使われているのも特徴。また、作中に登場する黒蜥蜴のモチーフは、江戸川乱歩へのオマージュともいわれている。

監督が日本通ということなので、手塚治虫の『ばるぼら』の影響もあるんじゃないのかな、と思った。
・「魔性の女」の名前がバルバラ
 →『ばるぼら』では主人公が拾うホームレス女は「バルボラ」
・バルバラに翻弄されるインテリ(主人公は文学の教師で失職中、もうひとりは数学の教師)
 →『ばるぼら』では主人公は小説家

作品全体としては、非常に静かで、ひとつひとつの動作や表情をよく映す。各シーンごとにさまざまな余韻が生まれ、また解釈の幅も持たせられている。
いわゆるハリウッド的な文法だと、最初の15分で主人公の境遇や、「引き返せない状況」が提示されるのに対し、本作は主人公ルイスとバルバラが出会うまでたっぷり時間を取る。先の展開が全く読めない、と同時に、自分がハリウッド・メソッドに浸かっているなぁ、と認識させられた。

キャッチーなアイデアに惹かれて鑑賞したところ、じつに得るものが多かった作品。


ばるぼら (上) (角川文庫)
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ばるぼら (下) (角川文庫)
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2016年10月12日水曜日

あの話題になっているアニメの原作を僕達はじつは知らない。

『このマンガがすごい!WEB』でのアニメのレビューです。
アニメ作品のレビューと、それに関連するマンガ(原作など)を紹介するコーナーです。

・劇場版『聲の形
 【関連作品】
 ・聲の形
 ・悪の華

2016年8月11日木曜日

コミケ3日目参加します

コミックマーケット90
8月14日(日曜) 10:00~16:00
サークル名「ヴァイタルエリア」
配置場所 東ホ-48b

『信長の肖像Ⅲ』(青年マンガ編)の準備号として、
森秀樹版『戦国自衛隊』についての小冊子(約20ページ)を頒布します。
また、既刊も少し持っていきます。



2016年8月10日水曜日

最近のお仕事:『信長の野望・創造 戦国立志伝 マスターガイド』編集・執筆

信長の野望・創造 戦国立志伝 マスターガイド

コーエーテクモゲームス (2016-07-17)
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コーエーテクモゲームス『信長の野望・創造 戦国立志伝 マスターガイド』発売中です。
やりこみ系のためのデータを掲載したり、上級テクニックを解説しています。
編集・構成・執筆を担当しています。

2016年4月8日金曜日

最近のお仕事:『ビックリマンシール悪魔VS天使編 ストーリー完全大聖典』

『ビックリマンシール悪魔VS天使編 ストーリー完全大聖典』が発売されました。

お笑いコンビ「麒麟」のおふたり(川島明さん、田村裕さん)へのインタビュー記事を担当しました。昨年末、新宿のルミネtheよしもとの控室にお邪魔してお話を伺いました。

2016年4月4日月曜日

最近のお仕事:『信長の野望・創造 戦国立志伝 コンプリートガイド』上下巻

『信長の野望・創造 戦国立志伝 コンプリートガイド』上下巻(コーエーテクモゲームス)が発売されました。
信長の野望・創造 戦国立志伝 コンプリートガイド 上

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信長の野望・創造 戦国立志伝 コンプリートガイド 下

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いわゆる「同発攻略本」です。
上下巻ともに編集及び執筆を担当しました。
『創造』をベースとしつつ、配下身分(軍団長、城主、城代、家臣)でもプレイが可能になったのが特徴です。

2016年2月4日木曜日

C90申込完了

C90のオンライン申し込みの手続き完了。
ジャンルコード135(評論)は3日目/8月14日の予定です。
アンケートに「オリンピックの年に開催場所が名古屋か大阪になっても参加しますか」との選択項目があり、「どちらでも参加しない」を選択。
とはいえ、4年も先のことなので、気が変わることもあるとは思うけど。

2016年1月31日日曜日

最近のお仕事:『三國志13 コンプリートガイドブック』上下巻


『三國志13 コンプリートガイド』上下巻(コーエーテクモゲームス)が発売されました。

三國志13 コンプリートガイド 上

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三國志13 コンプリートガイド 下

コーエーテクモゲームス (2016-01-31)
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いわゆる「同発攻略本」です。
2冊とも編集及び執筆を担当しました。
今作は『7』『8』『10』以来となる、全武将でのプレイが可能な点が大きなポイントです。

2016年1月28日木曜日

水木しげる画の落語「死神」

た『えほん寄席』で「死神」を観返す。
口演は柳家さん喬、絵は水木しげる。

えほん寄席 東奔西走の巻「死神」ほか [DVD]
NHKエンタープライズ (2009-02-04)
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水木サンの絵に効果をつけてアニメーションっぽくした5分程度の作品。
さん喬師匠がうまく要約しているので、噺の筋はわかりやすい。

とはいえ、落語は噺の筋がわからなくても楽しめるもの。
というか、要約するときに削ぎ落とされる部分にこそ、楽しみが詰まっている。
「要約」は、入口の前のそのさらに前段階。

『昭和元禄落語心中 アニメ公式ガイドブック』では演目の紹介文を書かせてもらったが、『落語心中』はストーリーと作中で扱われる噺に関連性があるので、知っていたほうがマンガを楽しめるし、関連性がわかりやすくなるような補助線を引ければ、と思ったから。

あらためて思うのは、要約に必要なのは、「かいつまみ」ではなく、ガイド機能の特化か。

※あと気になった点
・3Dっぽく立体的に見せるユラユラ具合。むーん、てする。
・出囃子が演者とマッチしているわけではない。



2016年1月21日木曜日

「ダ・ヴィンチ」最新号

「ダ・ヴィンチ」最新号を読む。
落語特集の号。



『昭和元禄落語心中』は冒頭の描き下ろしイラストを含めて6ページ。
関智一インタビューとインフォメーション含めると合計8ページ。


ほかに一朝・一之輔の師弟対談や、マニア(サンキュータツオ、吉田尚記、杉江松恋)のおすすめ落語家紹介、若手座談会、尾瀬あきら『道楽息子』の寄席探訪、映画『の・ようなもの のようなもの』のスピンオフ小説(會田望)、内田理央の末廣亭紹介など。
全体的なテイストとしては「寄席入門」

そっかー、「こしら×志ら乃」は共演NGの「禁断の兄弟」だったのかー(笑)


あと三上延さんのインタビューを興味深く読む。



2016年1月20日水曜日

【このマンWEB】過去の投票

2016年2月ランキング(2015年12月刊行作品) 

2016年1月ランキング(2015年11月刊行作品) 

2015年12月ランキング(2015年10月刊行作品) 

2015年11月ランキング(2015年9月刊行作品) 

2015年10月ランキング(2015年8月刊行作品) 

2015年9月ランキング(2015年7月刊行作品) 




2016年1月19日火曜日

「このマンガがすごい! 2015」

(選考対象は2013年10月1日~2014年9月30日に単行本が発売された作品)



1位:子供はわかってあげない
 本誌ランキング:3位
 期間内の発売状況:上下巻
【ポイント】
新世紀のボーイ・ミーツ・ガール。
【その後】
上下巻で完結。
『このマンガがすごい!web』インタビュー
前編
後編


2位:聲の形
 本誌ランキング:1位
 期間内の発売状況:1~6巻
【ポイント】
聴覚障がいといじめが主題。作中にちりばめられた種々の仕掛け。
【その後】
2014年(本誌発売後)に7巻で完結。
『このマンガがすごい!web』インタビュー
前編
後編
(本誌掲載分の再編集版)


3位:いちえふ 福島第一原子力発電所労働記

 本誌ランキング:4位
 期間内の発売状況:1巻
【ポイント】
福島第一原子力発電所のルポ。
【その後】
2015年に3巻で一旦完結。


4位:魔法少女サイト

 本誌ランキング:‐位
 期間内の発売状況:1~2巻
【ポイント】
いろいろ出尽くした感のある「魔法少女もの」の残酷系新機軸。
【その後】
2016年1月現在、4巻まで刊行。


5位:働かないふたり

 本誌ランキング:31
 期間内の発売状況:1~2巻
【ポイント】
働かないニート兄妹がひたすらダラダラする。
【その後】
2016年1月現在、6巻まで刊行。


オンナ編投票:あとかたの街

 本誌ランキング:20
 期間内の発売状況:1~2巻
【ポイント】
昭和20年の名古屋空襲が題材。作者の母の実体験に基づくフィクション。
【その後】
2015年に5巻で完結。
2015年に第44回日本漫画家協会賞コミック部門で大賞受賞
『このマンガがすごい!web』インタビュー
前編
後編

投票した6人中、3人にインタビューできたのは僥倖でした。
田島先生の次回作は、ずっと期待してます。


2016年1月13日水曜日

過去の無料頒布ペーパー(C89)

過去に無料で頒布したペーパーその9
【2015年 冬コミ(C89)】

徳川家康の「しかみ像」が、じつは逸話とは違った由来ではないか、
との説が2015年に唱えられた。
意外と「しかみ像」はマンガにも登場します。
というわけで、「しかみ像」コレクションな内容。



過去の無料頒布ペーパー(C88)

過去に無料で頒布したペーパーその8
【2015年 夏コミ(C88)】

『信長の肖像Ⅲ』準備号の発行に寄せて。
あと信長と同様、手塚治虫の肖像もコレクションしてみたい、という話。

C89回顧


年末年始のバタバタが(少しだけ)解消されてきたので、ようやくC89回顧です。

12月31日(木)、三日目。
今回は通路を挟んだお向かいが男性向けの島。
普段よりも人通りが多かったせいか、無料のペーパーは13時頃には頒布終了。
今年の冬は暖かかったのでスッカリ油断してたけど、やっぱり膝掛は必要だった。

新刊はないけど、いつも会いに来てくれる方たちと話しを。
頒布物の種類も増えてきたので、そろそろ棚とかで陳列の工夫が必要かも。
今回はお隣さん(改築村上荘様/東ピ22b)のおかげで楽しいコミケになりました。
「りぼん総目録 1987-2003」、すばらしい情報量です。

次回の夏コミC90では、評論(135)ジャンルは三日目の予定とのこと。
申し込み予定です。

2016年1月12日火曜日

連載企画:週刊「このマンガ」B級ニュース

週刊「このマンガ」B級ニュース。

いわゆるB級ニュースを、マンガに(むりやり)関連づける連載コラム。
毎週火曜日か水曜日あたりに更新されます。
コンセプトは「ガード下の池上彰」。

タグ:週刊「このマンガ」B級ニュースで記事一覧が表示されます。
http://konomanga.jp/tag/%E9%80%B1%E5%88%8A%E3%80%8C%E3%81%93%E3%81%AE%E3%83%9E%E3%83%B3%E3%82%AC%E3%80%8Db%E7%B4%9A%E3%83%8B%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%B9