2016年10月24日月曜日

映画『マジカル・ガール』




白血病で余命いくばくもない少女の「最後の願い」をかなえるために、父が金策に東奔西走する。すべては少女の「『魔法少女ユキコ』の衣装が着たい」という無垢な願いをかなえるためだが、非合法なやり方に手を出し……。

魔性の女と出会い、堕ちていく「ファム・ファタール」もの。
スペイン人監督のカルロス・ベルムトは日本の文化に詳しく、そのため日本のアニメの魔法少女シリーズがモチーフとなっている。作中では長山洋子の『春はSA・RA・SA・RA』が使われているのも特徴。また、作中に登場する黒蜥蜴のモチーフは、江戸川乱歩へのオマージュともいわれている。

監督が日本通ということなので、手塚治虫の『ばるぼら』の影響もあるんじゃないのかな、と思った。
・「魔性の女」の名前がバルバラ
 →『ばるぼら』では主人公が拾うホームレス女は「バルボラ」
・バルバラに翻弄されるインテリ(主人公は文学の教師で失職中、もうひとりは数学の教師)
 →『ばるぼら』では主人公は小説家

作品全体としては、非常に静かで、ひとつひとつの動作や表情をよく映す。各シーンごとにさまざまな余韻が生まれ、また解釈の幅も持たせられている。
いわゆるハリウッド的な文法だと、最初の15分で主人公の境遇や、「引き返せない状況」が提示されるのに対し、本作は主人公ルイスとバルバラが出会うまでたっぷり時間を取る。先の展開が全く読めない、と同時に、自分がハリウッド・メソッドに浸かっているなぁ、と認識させられた。

キャッチーなアイデアに惹かれて鑑賞したところ、じつに得るものが多かった作品。


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2016年10月12日水曜日

あの話題になっているアニメの原作を僕達はじつは知らない。

『このマンガがすごい!WEB』でのアニメのレビューです。
アニメ作品のレビューと、それに関連するマンガ(原作など)を紹介するコーナーです。

・劇場版『聲の形
 【関連作品】
 ・聲の形
 ・悪の華